
多方面で活躍する元野村の「卒業生」に、再雇用の機会はもちろん、横のつながりや野村グループとのビジネス連携のきっかけになればと、2023年に始まった野村のアルムナイ。今回で2回目となる交流会の様子と、会発足の意図を紹介します。
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- 会場はまさに「同窓会」。スタート前から隣の人と会話が弾む
9月のとある夕刻、東京都大手町にある野村ホールディングス本社で、アルムナイの交流会が開催されました。アルムナイとは、もともとは高校や大学などの卒業生のこと。それが広義になり、現在は会社を離れた皆さんもアルムナイと呼ばれるようになっています。欧米系の大手金融機関の多くには、かなり前からこのアルムナイネットワークがありました。
野村グループがアルムナイを立ち上げたのは2023年。野村證券で投資銀行業務を担うインベストメント・バンキングとグループ会社の野村アセットマネジメントの2つの組織が共同で運営をスタートし、交流会は今回が2回目。この日の参加者はかつてこれらの組織に所属していたアルムナイの皆さん20名ほどと、現役社員が約10名。まさに同窓会のような和やかな雰囲気のなか、まずはグループ人事戦略兼人材開発担当執行役員の吉田俊哉が開会の挨拶をし、そのなかでアルムナイネットワークの目的として、①再雇用、②野村グループとのビジネス連携、③アルムナイの皆さんからの学び、という3つがあることを説明しました。
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- 野村を離職後も、金融業界やこれまでの経験を活かした仕事に関わっている人が大半。今取り組んでいる事業を紹介しながら、未来につながる出会いなどを探していた
その後、野村グループの決算関連の近況や、ここ数年でのインベストメント・バンキングビジネスの変化、また、直近取り組んでいるデジタル戦略などが現役社員より紹介されました。会では、アルムナイの皆さんの自己紹介タイムも。ご自身で会社を立ち上げた方、海外で活躍されている方、事業会社でM&Aを担当している方など、皆さん多方面でご活躍の様子でした。
歓談タイムは、卒業生同士だからか、誰に話すのも躊躇なく、時間を超えても話が尽きません。次回もまたぜひ、という声がたくさん聞かれるなかで閉会となりました。

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- 司会進行を行った野村證券 IB企画部 兼 人材開発部の高倉昌慶(当時)
Q. 2023年にスタートしたアルムナイネットワークについて教えてください。
野村のアルムナイは、専門性や流動性が比較的高いインベストメント・バンキングとアセットマネジメントの2つの組織で実験的にスタートしました。立ち上げた理由は、野村から離れたら戻ってこられないという固定観念の払拭です。転職後も野村をポジティブに捉えている方やプライベートで繋がっている方が少なくないので、採用の選択肢の多様化にもなる。また、様々なキャリアや価値観を持つ仲間との協業は、新たな価値を生み出す組織にも繋がるため、今後の可能性を考えて立ち上げました。
Q. どんな活動をされているのでしょう?
アルムナイ採用に詳しいハッカズークさんと連携させてもらい、まず彼らのネットワークを通じてオンライン上でコミュニティを作りました。そこで当社の近況や方向性などを情報発信しています。あとは今回のような対面交流です。交流会はまだ2回目で規模も小さいので特定のテーマは設けていませんが、ゆくゆくは、例えばスタートアップの方々と社員の交流といったような、野村らしい企画も考えたいです。
Q. 実際に立ち上げから2年経ってみて、いかがですか?
アルムナイからの再雇用者や再入社に関心を持っていただける方は少しずつ増えてきた実感があります。また、このコミュニティ以外でも、他の社員を通じてそういう話が出てくるなど着実に効果が上がっています。アルムナイのなかからは、面接ではなく、採用者に気楽に話を聞きたいという声も聞かれるようになってきました。彼らは当社で培った素養がある上に、他社での経験も加わるので、ポテンシャルの高い方々がたくさんいます。戻ってきてくれればありがたいですけれども、当社との協業でもいいですし、アルムナイ同士でもビジネスをして、野村出身者が世の中に変革を起こしていくような話ともなれば、我々も嬉しいです。
Q. このネットワークが目指す未来は?
まずは、アルムナイ同士の交流や、現役社員とアルムナイの交流を増やすこと。加えて、アルムナイに野村のファンであり続けていただき、周りに当社のポジティブな印象を広めていただくことで、野村の採用におけるブランディングにつなげ、「野村に戻ってみようかな」と自然に選択肢として持っていただけるような環境を作りたいです。そのためには、様々につながる機会を増やし、コミュニティをどんどん活性化したいですね。
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- 中山さん
今はナウキャストという会社で、ビッグデータ、なかでもオルタナティブデータ、例えば、検索履歴やクレジットカードデータなどのビッグデータに基づいた指数を利用して、日本株やマクロ経済に関する分析をしています。
私はアセットマネジメント出身なのですが、今回はインベストメント・バンキング出身者が多いと聞いたので、皆さんに会社を知っていただいて、繋がりもできればと思い参加しました。とてもアットホームな会で、自己紹介できる場も設けてもらえて良かったです。
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- 劉さん
私はいま香港にいるのですが、ちょうど東京出張と日程が重なったので、この回を楽しみに参加しました。香港の投資家は日本への関心が高いので、野村の話を聞くのが一番。また野村を離れた皆さんも、いろんな分野で活躍しているので刺激になりました。当時はインベストメント・バンキングの部署にいて、出産後に復帰した時は大変でしたが、今は本当にグローバルカンパニー。野村は古くて新しい会社で、歴史がありながらも、常に新しいことにどんどんチャレンジしていて素晴らしいです。
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- 加藤さん
まず古巣への愛、そして来年の4月からインスタリムというスタートアップのCFOとして資金調達やIPOなどのリード役になるので、皆さんの力を借りられたらと参加しました。皆さんの自己紹介があったので、資金調達できそうな方と話ができて、想像以上に実りある会でした。野村出身者は精神面も含めて専門家として一目置かれるので(笑)野村でキャリアをスタートできて良かったなと思います。
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- 大久保さん
皆さんの直近の状況も伺えて、また、自分のビジネスにつながりそうなネットワークもできたので満足しています。転職先の投資ファンドでも、野村にアドバイザリーをお願いしたり、野村出身者と仕事で繋がりがあったりするので、アルムナイはとても有意義です。野村時代は仕事に取り組む姿勢や皆さんの素晴らしい人間性に触れられたことが良い刺激になりましたし、改めて、同じ目標や理念の下で切磋琢磨できたのは素晴らしい経験だったと思いますね。