チームリーダーに聞く、強くて良いチームの作り方。第2弾はロンドンのノムラ・インターナショナルplcで、コスト・マネジメント&アナリティクス(CMA)のグローバルヘッドを務めるアンジェラ・スカンダクマールへのインタビューです。彼女が考える強いチームのカギは「メンバーの頭脳が紡ぐバランス」。異なる視点を持つ個性豊かな頭脳集団をどう作り、どう活かしているのか。大切にしていることを聞きました。

働き方はメンバーの数だけある。だからすべての人の考えに耳を傾けています

Q. チームの役割や構成について教えてください。

 

現在は野村グループのCMAチームのグローバルヘッドを務めています。CMAチームは欧州、米州、日本、アジア・オセアニア(ポワイを含む)の4つの地域に110人以上のメンバーがいます。社内の様々な関係部署と一緒にグローバルでのコスト管理や分析をしたり、テクノロジーの改善を活用した組織の働き方の変革支援を通じて、社内の構造改革委員会をサポートしたりしています。

 

Q. グローバルに多くのメンバーがいるんですね。彼らが成長できる環境は、どう作っているのですか?

 

メンバー一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮できる働き方は、実に多様で、メンバーの数だけあると思っています。そんな中で私が大切にしているのは「信頼」と「コミットメント」です。それぞれが大切にしていることとのバランスを取りながら、CMAでの仕事に誇りを持ち、結果を出したいと思ってもらえるような環境づくりを目指しています。みんなが幸せだと感じる職場を実現するために、すべての人の考え方やアイデアに耳を傾け、サポートすることにも重きを置いています。耳を傾けることは、正当に評価されているとみんなに感じてもらうためにも大切です。人は、成長できる機会を与えられ、自分の意見が聞かれているとわかれば、より大きな目標の一部になろうと考えるものです。

ノムラ・インターナショナルplc コスト・マネジメント&アナリティクス グローバルヘッド
アンジェラ・スカンダクマール
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アンジェラ・スカンダクマール

求めるのはバランスの取れた多様性

Q. 多様性を組織力として活かすために意識してきたことはありますか?

私は、様々なバックグラウンド、経験やスキルセット、好奇心を持つメンバーが集まったチームこそが、バランスの取れたチームだと考えています。多様な人が集まってできたコミュニティは、実際に最高の成果をもたらすだけでなく、異なる文化を尊重することも教えてくれます。経験則上、バランスの良いチームは、似通った価値観を持つ人々の集まりよりも、ずっと効果的で革新的なグループになると思っています。

切磋琢磨できるよう、常に自分と違う個性を探しています

Q. そういったチームを実現する上で重要視していることは何ですか。


まず自分自身の鏡ではない適任者を幅広く探すことですね。チームメンバーがグループの中で切磋琢磨し合えるためには、多様な人材が必要です。それと同時に、それぞれの社員がいる地域の文化的な差異もきちんと理解することが大切です。

 

Q. アンジェラさんにとって、多様性の強みは何だと思いますか?

 

ズバリ「頭脳」ですね。チームが異なる視点を持つことができれば、意思決定はおのずと強化され、よりバランスのとれた情報に基づいた判断が可能になります。それによって、より効果的な問題解決策を生み出すこともできるようになりますし、適応力も高まり、絶えず変化する世界へのより良い対応も可能になると考えています。

Angela Skandakumar(アンジェラ・スカンダクマール)

ノムラ・インターナショナルplc コスト・マネジメント&アナリティクス グローバルヘッド

2005年、ノムラ・インターナショナルplc(ロンドン)に入社。その後、20年に亘り、ファイナンスの部署で管理会計やプロダクトコントロールなどに従事。主として財務計画や分析、コスト管理を専門分野とする。2022年より現職。会計士資格保有。
DEI推進において、EMEAファイナンスチームから選ばれたエグゼクティブ・スポンサーを務める。