2025年12月25日の創立100周年に向けて、野村グループの歴史を辿る8本の動画シリーズを「野村グループ100周年記念サイト」で順次公開しています。

 

2007年のサブプライムローン問題に端を発した世界的な金融危機により、2008年に米国の大手投資銀行リーマン・ブラザーズが経営破綻。野村ホールディングスは、同社の人材承継、サービス関連企業の買収に踏み切ります。組織統合を経てグローバル化を加速させますが、その後の世界金融規制強化、欧州債務危機や英国のEU離脱など次々と試練が押し寄せます。世界の金融市場が激しく揺れ動くなか、当社がどのようにしてワールドクラスのプレイヤーとして飛躍するための基盤を整えていったのか。


シリーズ第7話「リーマン・ブラザーズ承継 真のグローバル・プレーヤーへの飛躍」のみどころをご紹介します。

世界的金融危機とリーマン・ブラザーズの経営破綻

2007年から表面化したサブプライムローン問題は世界的な金融危機へと拡大し、2008年には米国のベアー・スターンズ、メリルリンチ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなど主要投資銀行を巻き込む連鎖危機が起こりました。金融システムの全崩壊を回避するため、米政府やFRB、各金融機関は史上類をみない判断と緊急措置を講じます。その渦中で、全米4位、158年の歴史を持つ投資銀行であったリーマン・ブラザーズは経営破綻に至りました。

リーマン承継を機に、グローバル・プラットフォームは急速に拡充された

野村ホールディングスは、リーマン・ブラザーズを会社として買収するのではなく、社員を承継することで、野村のグローバル化を一気に進展させるという経営判断を行い、同社のアジア・パシフィック、欧州・中東の人材の受け入れと、インドのIT・オペレーションなどのサービス関連企業の買収を発表しました。8,000名強の新たな人員とともに野村のグローバル化は一気に加速、ホールセール・ビジネスの規模と質が変貌し、世界の投資銀行におけるグローバル・プレーヤーとしての存在感が格段に向上しました。

「選択と集中」によるグローバル戦略の再構築と収益性の改善

欧州での債務危機を発端に、グローバル市場における収益機会が縮小し、多くの金融機関が戦略の見直しを余儀なくされました。こうした環境下で、2012年に「EPS50円目標(EPS: 1株当たり利益)」を掲げ、前年から行ってきたコスト削減に加え、事業の選択と集中を推進しました。リーマン・ブラザーズ継承後に抱えていた収益規模に見合わない大きなプラットフォームと人件費を見直し、ホールセール部門の規模の最適化や合理化に注力。2016年には苦渋の決断として欧州のエクイティビジネスから撤退しましたが、業務範囲を戦略的に絞ることでその後の欧州での収益力強化につなげました。

金融史に残る激動の中で踏み切った、リーマン・ブラザーズの承継。その後の組織統合や世界金融規制強化など様々な試練を乗り越え、世界の金融資本市場の主要プレイヤーとしての体制を整えていったのです。

 

詳細は、歴史動画シリーズシリーズ第7話 「リーマン・ブラザーズ承継 真のグローバル・プレーヤーへの飛躍」でご覧ください。